11/13/(Thu) 《In To The Amniotic Fluid》
萎びたビジネスホテル、逢魔が時。
ようやっと、優しき安堵という妖怪が羊を数え始める、、、
加湿器のボコボコいう音を微睡みの中に鎮めると、まるで水
の中にいるようで、きっと誰しもの記憶の奥底に潜む本当に
あったであろう水中生活をほんの少し垣間見た気にもなれ
る。
(必須アイテムは夢現であることは確かなのだが!)
いい音だなぁ、、、川のせせらぎとかじゃなくて、たかが加
湿器のポコポコを心地よくそんな風に響かせれる心持ちであ
る時間が微睡みの宝で、実はとっても稀有なことでもある気
がするんだけど。
そんな水の中で僕はその全部を僕が生まれたであろう懐かし
い記憶の体温に絡ませていく。
とんがったとこも柔らかくなったとこもすっぽりと不思議な
くらい包み込まれ、雑念やら執念、全部が液体化される。
灯りを消したら、そいつにさらに拍車がかかり、どんな部分
にでも流れ込めそうだ。
そうやって記憶の海底を泳ぐ行為はこの世をまた逆さまにし
ていく。
この世が夢になる。勿論、いい夢だけじゃない、悪夢も含め
て。
でも、うなされたとしても寝言は面白く、ラチのあかない論
争よりは少なくともユーモア性を秘めていて貴重だ。
そんで僕の歌は全部、そんな寝言でできている、、、かもし
れないと思えればこっちのもんよ。
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